今月の作家 (平成261月号より)  

 

 

ペンション  内田恵里子

 

 

 女友達四人と一泊旅行をした。例年都内で待ち合わせ、食事をし、おしゃべりをしてその日の夕食に間に合うように帰宅していたが、今回初めて温泉一泊箱根旅行となったのである。 

 みな同郷で近郊に住む気の置けない仲間だ。美しい紅葉、上げ膳据膳の食事。湯に四~五回つかり、ピンポンに本気になって浴衣の裾をひるがえし、童心に返り笑い転げ、ひと日を楽しんだ。送り出してくれた夫に感謝し来年の約束を交し帰路に着いた。