今月の作家 (平成26年2月号より)  

 

 

ミスターX  近江 文代

 

   どうやら私は工事現場が好きなようです。 

 街中にこだまする鉄の音、忙しなく出入りする人と車。気が付くとそこに立ち止まり、暫く眺めている立派な不審人物です。 

 破壊の先にある新生、新生の先にある破壊。その終りなき繰り返しは人生そのものではないでしょうか。 

 新生には痛みはつきものです。その痛みを恐れることなく、悪しき既成概念は破り捨てて、前へ前へと進んでいきたいものです。