今月の作家 (平成26年3月号より)  

 

 

豪農の館  渡辺 長子

 

 

 新潟の十二月の下旬には珍しく、抜ける様な青空。早速一人旅と言ってもバスで二十分の北方文化博物館へ出掛ける。嘗て豪農と言われ、家族や使用人五十人以上賄った台所の囲炉裏に、今も鉄瓶の湯が滾っている。座敷より見る雪吊の松や蹲踞寺、財を成した証が印象的であった。見守っていきたい郷土の館である。