主宰作品 

(平成29年1月号より)

 

小鍋立て  菅野孝夫

 

 

 

 

 

蝶よりも小さきものに草の花

 

鶏頭の傾き立てる日暮かな

 

秋の蠅日暮れてゐなくなりにけり

 

足元に何か落ちたる秋の暮

 

歯を抜きに歯医者に行く日小鳥来る

 

小鳥来る人はパン屋にパン買ひに

 

歯一本抜かれて帰る秋の暮

 

九輪の塔三重の塔銀杏散る

 

空港の隣の池に渡り鳥

 

飛行機も羽虫も飛んで冬日和

 

目はめがね歯は入歯にて風邪を引く

 

魚屋の捻り鉢巻初時雨

 

初霜やめだかの鉢を取り込んで

 

焼鳥の葱の甘さや夜の雨

 

霜の夜の葱を多めの小鍋立て

 

みちのくの夜の寒さや鈍甲鍋

平成29年12月号より

平成29年11月号より

平成29年10月号より

平成29年9月号より

平成29年8月号より

平成29年7月号より

平成29年6月号より

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平成29年2月号より

平成29年1月号より

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