夏終る

菅野孝夫

 

 

土用丑の日の次の日の鰻かな

 

朝ぐもり飲むヨーグルト飲みにけり

 

土用二の丑の日の満員電車

 

真夏日の真昼の烏鳴きにけり

 

暑気中り何か食はねば腹が減り

 

夏負けや起きてすぐ寝て昼も寝て

 

体重六〇キロ身長一七一センチ晩夏

 

玄徳が髀肉之嘆や夜の秋

 

痩せもせず太りもせずに夏終る

 

残る暑さ朝から洗濯機が回る

 

茶を掛けて飯を掻きこむ残暑かな

 

二百十日朝つぱらからよく晴れて

 

台風一過蜆の味噌汁辛め

 

初物の到来物の葡萄かな

 

蕉翁の片言隻句零余子飯

 

別々にばらけて海に秋の雲