日に三度

菅野孝夫

 

日に三度飯は食ひつつ風邪心地

 

ラーメンに切餅こげて一茶の忌

 

冬日差すスマートフォンの指紋かな

 

丸善から日本橋まで冬日和

 

冬服の内ポケットの深さかな

 

冬の夜中の針金の衣紋掛

 

人形のガラスケースの中の冬

 

鵙猛る古河の城下の土塁跡

 

城跡の午後の日だまり冬の蜂

 

綿虫飛ぶ雑木林に斜めの日

 

六地蔵六道輪廻冬の蠅

 

撫牛の角に手を触れ冬旱

 

縄跳の三人目にてつまづける

 

散髪を終へたるばかり寒波来る

 

大寒や烏が口を開けて鳴き

 

寒烏人の顔見て逃げもせず

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