四股踏んで

菅野孝夫

 

初蝶や湖の小風に吹かれつつ 

 

散髪をしに行く春の午後の雨

 

元気出す薬を飲んで青き踏む

 

サプリメント飲んでゐるとき猫の恋

 

天網恢恢疎にして春の牡丹雪

 

鹿沼土赤玉土や水ぬるむ

 

みづうみの風もなにやら木の芽時

 

春分や老化防止の四股踏んで

 

捨ててある卵の殻に春の雨

 

匙なめて逃げ足速き春の蠅

 

誰もゐないので腕立て伏せを花の山

 

花の山烏を呼んで烏鳴く

 

あたたかきお茶を一服花疲れ

 

東京に出なくていい日鷦鷯/万太郎

 

いちにち何もしなくていい日水ぬるむ

 

海鞘食うて故郷人の話など

 

花ぐもり鰻を食ひに出掛けけり

 

平成30年12月号より

平成30年11月号より

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